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2008/12/06 Sat



 
ガリレオシリーズを今まで読みすすめてきて、1番面白いと感じた作品でした。

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。(「BOOK」データベースより)

色々な意味でハラハラとさせられる話だったと思います。
話のタッチとしては純粋な推理小説です。
この作品では根底にある深い愛というのが「人を殺すこと」として描かれていますが
そこまでさせるほどの愛というのがどういうものかすごく上手に描写されていました。
間違った愛情表現ではあるけれど、ここまで人を愛すことができるのは難しいだろうな、
と感じました。ある意味、献身的な愛ではあったとは思います。
ただ、やはり「純愛」とは決して言い切れないです。
全体的に犯人の愛はひとりよがりな感じがあるので、「純愛」だと思って読むと
しっくりこないかもしれません。
トリックはいたってシンプルですが、最後にどんでん返しがあり、「あ!」と
驚かせるようなものであり、なおかつ感動する結末です。

2008/12/05 23:56 Fri



 
前作よりは面白かったかな、と思います。
警察捜査の及ばない予知夢、ポルターガイスト等非現実的な事件を、湯川が科学的な根拠を示して解決してゆくという構成になっているガリレオシリーズ第2弾です。
今回は前作よりも科学を使うというような話は少なく、あくまで論理的に解決
する、というような内容のものも多数含まれていました。
前作に比べ、シンプルな推理小説になっているんではないかと思います。
その分、展開がありきたりだったのですが、前作同様連作短編集となってるので
前作を読んでいない方、推理小説をあまり読まない方にはわかりやすくさくっと
読めるのでいいかもしれません。



2008/11/24 12:23 Mon



 
友人にドラマを薦められ、それなりに面白かったので原作も読んでみたんですが
個人的にはドラマより原作のほうが面白かったです。
連作短編集になっている上に文体もすごく読みやすいのですぐに読めます。
科学が盛り込まれたミステリーというのも推理小説としては新しい形なのでは
ないかと思います。
ただ読みすすめていくうちにだんだん話の展開がパターン化してくる上に
科学を使うと言ってもそこまで「すごい!」と思うほどではなくメインとして
扱われているわけでもないのでマニアックな科学が出てくるものと期待していた
私として少し残念でした。
この後「予知夢」「容疑者Xの献身」とガリレオシリーズは続いていくのですが
正直この作品で終わりにしてほしかったなあと思います。

2008/11/07 19:51 Fri



 
これこそ名作と呼ばれるにふさわしい作品だと感じました。
本格的なショートショートを読んだのは初めてできたが
たった数ページの中にきちんと起承転結があり、そしてメッセージ性のある
作品で、昔の作品ではありますが、風刺もあり新鮮でした。
この作品は本当は児童書として子供たちのための話を集めたものらしいのですが
子供も楽しめて大人も楽しめる素晴らしい作品だったと思います。
1つ1つの話の中に、こうだったらいいな、と子供の頃に1度は思うであろう
ことや、大人でも欲しくなるような世界が描かれており懐かしくなりました。
そんな気持ちになりつつも、人間の本質というものを考えさせられる作品だと
思います。深読みしなくてもすっとメッセージが頭に入ってくる、そんな作品です。

2008/09/19 20:45 Fri



 

タイトルも、この作品の魅力だと思います。
この話は現在と2年前のとある出来事が平行して進んでいきます。
この小説は常に驚きっぱなしでした。関東から東北に出てきた大学生「椎名」が
1冊の広辞苑を手に入れるために本屋の裏口に立っている場面から始まります。
この作家さんの作品を読むのは初めてだったのですが、文章も読みやすく
構成もよく練られていたと思います。文章中にちりばめられた伏線になるほど!
こうくるか!と驚きもあり、迫られる恐怖がありありと感じられました。
2年前の話は動物虐待から繰り広げられる話ですが、とにかく怖かった。
幽霊など、得体の知れない恐怖ではなくすぐそこにある恐怖というものが巧みに
表現されていたと思います。
現在と過去が話が進むにつれてだんだんリンクしていく様は爽快でした。
それであって、優しい気持ちにさせてくれる、ふっと肩の力が抜ける、
そんな作品だと感じました。これは、ミステリーであって、ミステリーではない。
ミステリーが苦手だという方に、ぜひ手に取っていただきたいです。

2008/08/25 20:23 Mon



 
実によく静と動が表現された小説だと思います。
技能に長けた計算士である「私」の自己の存在をめぐる「ハードボイルド・ワンダーランド」
壁に囲まれ、一角獣と生きる世界で夢読みとして暮らす「僕」の「世界の終り」という
対照的な世界観を持った話です。
いたるところに伏線が隠されておりメッセージ性のある作品だと思います。
事故の存在意義について考えさせられ、世の中のあり方について考えさせられました。
2つの話はまったく違うようで実はリンクしていて、オチも対照的ですが
それでもすべてにおいて繋がっているような感じがしました。
この作家さんの作品を読むのはまだ少ないのですが女性と交わるシーンを
実に自然で素敵に描かれているな、と感じます。まったくいやらしくない。
ただ、いつも思うのが比喩が作者の趣味がすごく現れているな、と感じます。
詳しくを知らない人には分かりにくいのではないかと思います。
(ひとつひとつ注釈が欲しいほど)
ファンタジーやSF作品が好きな方は楽しく読めるのではないかと思います。

2008/08/19 20:48 Tue



 
あるクラスの女子高生たち10人の短編集です。
主役となることもあればすべての話で脇役となる子もいる、
多感な時期を鮮明に描いています。
この話では語られなかった側面がこの話でわかる、
という色んな角度からの彼女たちの姿を見る事ができます。
リアルであり幻想的である文章は素晴らしいと思います。
好きな男の子に冷たく接してしまうなど、誰もが経験しそうなことが
描かれていましたがどこか客観的過ぎる部分があって感情移入しにくい感じでは
ありましたが・・・。
個人的に書き下ろし作品の1つである1番最後に載っている話がグッときました。
女子高生であるのにどこか大人びていて一人の青年を骨抜きにしてしまうほどの
魅力を持った彼女の生き方が切なくて好きです。

2008/08/19 20:44 Tue



 
久々に面白い小説に出会ったように思います。
この作家さんの作品を読んだのは初めてでしたが。
注射フェチでマザコンな神経科医とそれぞれ5人の患者のエピソードが描かれた連作短編集です。
患者も患者で携帯依存症やプール中毒、陰茎強直症、被害妄想、強迫神経症など
一風変わった症状を抱えた人たちです。
でもそれ以上に医者の伊良部はもっと破天荒な医師です。
一言で言ってしまえば「変人」
でもそんな医者に振り回されながらもいつのまにか病気を克服してしまっている。
破天荒ではあるけれど実は名医なんじゃないかと。
自分勝手で注射フェチというなんとも破天荒な医者ですが
人間味があふれていて好感が持てました。
連作短編集でそんなに長くもないのでさくっと読めます。
本当にくだらない。くだらなさすぎて笑いが止まりませんでした。
でもそのくだらなさの中に現実で起こりうる、もしくは現在起こっている
問題の核心を突いた内容です。

2008/08/19 20:36 Tue



 
スプートニクの恋人 (講談社文庫)村上作品の代表作とされている作品なので
読んでみました。村上さんは前々から興味があったので。
これは、恋愛小説なんでしょうか。
どのジャンルにも分類しにくいんではないかと思いました。
読み終わった後に突き放された感じが残りました。いろいろと腑に落ちない部分があって。
バッドエンドなのかハッピーエンドなのか、
ヒロインは失踪後戻ってきたというが本当に戻ってきたのか。
一人称じゃないので文体は綺麗なんですが読みにくかったです。
女性が女性に恋をして、女性に恋をする女性に恋する男性、性欲を無くしてしまった女性、それぞれがそれぞれ問題を抱えて生きる姿を幻想的に描いています。
あまりに現実離れした世界観でしたが、それはそれでこの作品の魅力なんじゃないかと。

2008/08/19 20:33 Tue





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